20,000km走行のインプレ
祝☆20,000km突破記念インプレ
むか~し、Ducati916初期型に乗っているオヤジに、「インプレは40,000km走ってからやれ!」と言われたけど20,000kmでインプレする。
そもそもNCXシリーズも3代目に入り、今更NC700Xを買う人も少ない上にMTモデルのインプレなのでどこらへんに需要があるかわかりまへんが、まあ最新のNC750Xと基本的な性格は変わってないはずなので、興味がある人は参考にして欲しい。
どんなバイク?
一言で言うと「日本の道をドコドコ言わせながらまったりツーリングするバイク」。
極めて安定志向で、超トルク型エンジンの特性を活かして長距離を快適に走ることに特化した、ある意味非常に尖ったバイク。
ライバル車(TDM900とかMT-07とかV-Strom)に比べると特にホイールベースが長く、直進安定性は優れるもののコーナリング性能は一歩劣る。間違っても峠をバリバリ言わせるバイクでは無い。
見た目はクロスオーバー(中途半端オフ)だが、中身はクルーザーである。
そしてある程度人を選ぶバイクでもある。
良い点
今までZUNDAが乗ってきた他のバイクと比べての良い点を挙げます。
ちなみに4気筒車は所持したことが無く、ミドルクラスのスポーツツインばっかり乗ってきたので世間一般の意見とは異なる可能性大なのでご了承ください。
航続距離が長い
タンクは僅か14リットルと少ないように思えるが、燃費は高速で飛ばして28km/l、平坦路で燃費走行して39km/lと下手な250ccクラスよりも上なので、まったりツーリングだと満タンで400kmは余裕で走れる。
航続距離が長いということはガソリンスタンドを探す機会が少ないということでもあり、特にロングツーリングでは大事な要素となる。昔DR-Z400SMに乗っていた時の航続距離はせいぜい200kmであり、こまめな給油がストレスとなって結局手放してしまったという苦い思い出がある。とにかく航続距離が長いというのはとても大きなメリットだと思う。
低速で楽しいエンジン
これはツーリングバイクとして重要な点で、40~60km/hで田舎道を走ってて大変楽しく感じるようになっている。
DucatiのLツインのように「もっとスロットル開けろボケが」と急かされる事はなく、重いスロットルも相まって交通の流れに乗る速度がマッタリと快適に感じられる設計は流石ホンダだと思う。ちなみに120km/h以上出すとまったく楽しく無い。
NC700はNC750と違いシングルバランサーなので丁度良い振動があり、高いギアで2,000rpmからワイドオープンすると、「ドババババッ」っとクルーザーのような音で実に楽しいライディングができる。
ちなみにDucatiのように4,000rpm以上回してパワーバンド官能ライディングをかますと、トルクの盛り上がり感が薄い上に即レブってつんのめる事になるので止めよう。
スクーター並みの積載力
NC700Xの最大の特徴であるメットインスペースは素晴らしく、カッパやパンク修理セット、小物やペットボトル(500ml)、そしておみやげまで楽々入ってしまうので、日帰りツーリング程度であればバッグ類は何も持つ必要がない。
他のバイクではツーリングする際に積載をどうするかは悩みの種の一つであるが、それが一切要らないのは大きなメリットだと思う。
ただし給油口がリアシート下にある関係上、リアシートに荷物を積むことは困難なので、キャンプツーリングなど行う場合はトップケースやパニアケースの導入は必須となる。
熱くない
情熱という意味ではなく、エンジンの熱がライダーに当たりにくいと言う意味。真夏でもエンジンが熱いと感じたことが無く、まるで250ccに乗っているかの様。
真冬ならまだしも、TRXでは真夏の渋滞で冷却ファンの熱風が吹き付けて地獄を見たり、Multistrada1000DSでは左足が低温やけどした、などと言った大型バイクに付き物の熱地獄がNC700Xには無いのは特筆。
熱以外の点も含めてライダーが快適になるように設計しているのは流石ホンダだなぁ~と思う。
ポジションが楽
クロスオーバーらしく、幅広のハンドルに適度な前傾ポジションで、膝の曲がりもそんなにキツくはなく、まさしく一般道を60km/hで流すツーリングに向いたポジションが取られている。
高速巡航ではもっと前傾の方が良いなど、逆にデメリットもあるので後述の欠点も参照してくだされ。
安い
NCシリーズの特徴として、やはり値段が安いことは大変大きな魅力となる。
当方の2012年型(最初期ではなく、ECU改善後)NC700Xは、2013年型が出た後の売れ残り在庫車だったということもあり、何と乗り出し56万円という破格値で購入できた。同じ店の2013年型Ninja250よりも安いというバリュープライスは他の欠点をカバーして余りある良い点なのは間違い無い。
欠点
重い、曲がらないなど色々あるんですが、書きかけでドナドナされてしまったんだよなぁ…
結論
予算無いけど大型欲しくてタンデムツーリングが多い人におすすめです。
間違っても峠には行かないほうが吉です。